Pachi's Blog Annex ~自薦&自選よりぬき~

『Pachi -the Collaboration Energizer-』の中から自分でも気に入っているエントリーを厳選してお届けします♪

その後 : 私が活躍できる仕事をIBM社内で探しています

オリジナルはこちら

 

2週間前に書いた『私が活躍できる仕事をIBM社内で探しています』にはたくさんの反響をいただき、本当にありがとうございました!

想像よりはるかにたくさんの、新旧のそして社内外の友人たちからの応援メッセージに、たっぷりの多幸感を味わわせていただきました。そして今もそれは続いています。

 

正直、社内で活躍できる仕事が見つかろうが見つからまいが、これを味わえただけでもう十分ブログに書いた甲斐がありました。

だって、こんなにたくさんの人が私のチャレンジに興味を持ってくれて、応援してくれて、かっこいいって言ってくれて。さらには一緒に仕事しませんかって連絡をもらえて…。

何回か、本当に感激のあまり泣いてしまいました。

 

先日の記事にも書いたように、今回の発信には主に3つの目的を持っていました:

  1. IBM社内で活躍できる仕事を見つける
  2. 社内転職に新しいスタイルを提示する
  3. 社会に新しい働きかたへのアプローチを提示する

 

結果をお伝えすると、3つのすべての目的を果たすことができました。

そしてさらに、前述の幸福感に加えて別の素晴らしいオマケも得ることができました。

それらについて紹介させてもらいますね。

 

IBM社内で活躍できる仕事を見つける

社内のいくつかのチームにお声かけいただき、チームが求めているものと私が求めているものの接地点を確かめたり、その広げ方について擦り合わせたりをさせてもらいました。

正式な社内プロセスはまだ完了していないものの、何回かお話させていただいた後「お互いの強みとこだわりを活かしていくやり方を共創的に発展させていきましょう」という熱いオファーをいただいたチームにジョインすることとしました。

 

仕事内容はこれからまだまだ変化していくと思いますが、「メッセージを伝え、つながりを強くし、組織にも社会にも価値を提供する機会」をIBM社内で常に探し、増やし続けていこうと思っています。そしてそのチャンスもたっぷりありそうです。

というわけで、今後も広義における「エナジャイザー(場や人びとに力を充填する人)」として頑張ります。

 

■ 社内転職に新しいスタイルを提示する

IBM社内には社内公募制度があり、異動の機会はたくさん用意されています。それでも実際には、異動の多くは公募ではなくクローズな形で進んでいるのが実態ではないかと感じています。

前回こう書いたように、IBMにも社内公募制度があります。

ただ、「仕事が人に呼びかける(仕事→人)」公募制度に加え、今回のような「人が仕事に呼びかける(人→仕事)」スキルや考えの発信の、両方が共存している会社や社会の方が、健康的じゃないだろうかと私は思っています。

 

前者の「仕事が人に呼びかける(仕事→人)」方が当面はマッチング確率は高いだろうとは思っていますが、今後、会社や仕事の在り方や捉え方が変わってくると、後者(仕事→人)のマッチングもより高くなっていくと思うのです。

とくに、社内複業制度が企業内に広がっていき、そして同時によりダイナミックなプロジェクトベースの働きかたや流動性が社会で高まっていけば、企業側にも働く人の側にとっても「まず価値観ありき」や「まず人ありき」が成功のポイントになっていくのでしょうから。

 

■ 社会に新しい働きかたへのアプローチを提示する

私はいくつか複業をしています。
仕事の中には、一風変わったソーシャル転職エージェントというのもあり、転職検討中の方の話を聞いたり、相談に乗ったりする機会も少なくありません。

そこで私がよく質問するのが「社内転職の可能性はちゃんとあたってみた?」です。

なぜなら、「社内で転職する」って可能性を最初から除外している人が相当数いるから。

 

最近読んだ本に<「ある状態でいる」は「ある状態になる」よりも、はるかに長く続く>と書かれていました。

なるほど人は「ある状態になる」ことに対して高い高揚感を抱くものですが、「なる」ってさほど心理的には幸福感は長く続かないんですよね(これは反対の不幸感も同じですが)。それを考えると、高揚感や幸福感が消えて、日常となったときのことを想像することが大切です。

 

転職によって変わることって、想像よりもたくさんあるみたいです。外に出てから「ああ、自分はxxxを気に入っていて重要視していたんだな」ってことがけっこうあって、自分が「好ましい状態でいる」ことにそれがかなり寄与していたって話はちょくちょく耳にします。

「異動に失敗したら、そのあとの人間関係が大変そう…」とか、 「今の条件は悪くないんだけど、今の業務にはもう情熱が持てない…」とか、そういう理由だったら、まずは今いる場所でキョロキョロと周りを見渡し、やりたい仕事や自分が必要とされていそうな業務をまずは探してみた方がいいんじゃないかな。

 

■ 素晴らしいオマケ: 自分の現在地を理解する

今回1番ビックリしたのは、「パチさん、社外に出ることになったら連絡してください。一緒に仕事しましょう」と何人かの方が言ってくれたことです。

社交辞令的なのはあるだろうと思っていたけど、具体的な話として連絡してくれる方も少なくなくありませんでした。勇気を貰えたしすごくありがたかったです!

そして自分が「一緒に仕事をする相手」としてどう捉えられているか、何を期待して貰えているのかの一端を知ることができました。

 

でも、1つお伝えしておきたいことも。

前述したように私は複業家で、相手が私の価値を認めてくれていて、私も価値を提供できそうだと思えれば、IBM外の仕事も引き受けて取り組ませてもらっています。

今回、IBM社内に軸足を残すこととなりましたが、社外でも自分も周囲もしあわせにできるチャンスがあれば、今後も積極的に複業の幅を広げていきたいと思っていますので、コラボレーションできそうな機会があればぜひお声かけください。

 

有償無償はケースバイケースですし、中長期的にプロジェクトとして取り組むものや単発のものなど、これまでにご一緒させてもらっているものもさまざまです。

ぜひ、『私が活躍できる仕事をIBM社内で探しています』に書いた私の得意なことやこだわりがフィットしそうなものがあれば、お気軽にご連絡ください。

 

みんな本当にありがとう! Happy Collaboration!

 

 

タマネギとアボカド – 読書メモ『ハーバードの心理学講義』

オリジナルはこちら

 

自分の興味や方向性をあらわす言葉の一つとして #幸福中心設計 をここ1年ほど使っています。

先日書いた、質問票への答え(脳みそ解体再構築)集というブログエントリーでは、以下のように #幸福中心設計 を説明しました。

 

僕らは幸福を追求する生き物なはずなのに、幸福を追求するのがすごく下手くそなんじゃないかという気がしてます。例えば、快楽とか楽しさも幸福の構成要素だとは思うんだけど、瞬間的なそれを強く求め過ぎてるとむしろ幸福とは程遠い結果につながったりするでしょ?

そういう全体感というか、俯瞰的な見かたで、日常の小さなことから社会の大きなことまでを「どうすればもっと幸福になれるのか」って考え、意識して行動し暮らすことが幸福を中心に据えたデザインなのかなって。

改めてこれを読むと、社会の大きな幸福のことだけ考えて、まるで自分の幸せは追求していないみたい…。

もちろんそんなことはなくて、まずは自分自身の幸福を真っ先に追求しているのですが、私の場合(そしておそらくほとんどの人も同じじゃないかな?)は「他人の幸福をサポートできたときに幸福感を強く感じる」のを自覚しているので、そこを強く意識しています。

また、幸福をデザインするにあたり幸福とは一体なんなのかを常に見直したり考えたりし続ける必要があると思っているので、最近では結構その類の本を読んでいます。

 

と、前置きが長くなりました。

今回書こうと思っているのは最近読んだ『自分の価値を最大にする ハーバードの心理学講義』(ブライアン・R・リトル 著、児島 修 訳)という本を紹介したかったからです。

私は「ハーバードのxxx」だの「スタンフォードのxxx」だのというタイトルの本を見ると、心に一筋冷ややかな風が流れて手にする気が起きないタイプだったのですが、最近になって「日本語タイトルはたいてい日本の出版社や編集者都合でつけられたもので、本の中身や質にはさほど関係がない」ということにようやく頭が回るようになりました。

重要なのは原題ですね。この本は『ME, MYSELF, AND US』です。

 

読み終わって最初に思ったのは、この本は「幸福をデザインしたい」と思っている人には、必ずどこか響くところがあるだろうということでした。ただ、逆に扱っている範囲が幅広いので、「そこはいいや」ってところも人によってはありそう。

すでに出版されてから時間も経っていて多くの書評が出ています。

でも、なぜか「タマネギとアボカド」に関する研究や事例の話はあまり取り上げられていないみたいなので、このエントリーではその部分にフォーカスしてご紹介しますね。

でも、その前に、私なりの言葉でこの本の趣旨をまとめてみます。

 


  • 人は、あらゆるものやできごと、人や概念を、その人なりに評価基準に合わせて解釈している。
  • 評価基準がとても固定的な人もいれば複数のそれを常に変化させ続ける人もいる。
  • 評価基準の基になっているものの1つが、ビッグファイブと呼ばれる個人特性を表す5つの項目(誠実性 | 協調性 | 情緒安定性 | 開放性 | 外向性)のバランスである。
  • ビッグファイブの特性バランスがそのままその人の日々の行動として現れるわけではない。
  • 人々の行動を動機付ける大きな要素は、遺伝(生まれ持った性質)的動機、社会的(社会や文化の規範に合わせようとする)動機、個人的(生活の中で追求している計画や目標と深く関連するその人固有の)動機の3つがある。
  • 表出する行動が常に一貫している人と変化する人がいて、それはその人の状況に対するスタンスや行動の取り方による。
  • そのスタンスや行動の取り方を測るのがセルフモニタリング(SM)テストで、スコアが高い「タマネギ型」の人は、例え特性的には内向的であっても必要とあらばパーティーで積極的に振舞うことができる。
  • SMテストのスコアが低い「アボカド型」は、ステーキを一口食べる前から塩を一振りする。
  • タマネギ型は人からどう見られているかを気にし、状況に合わせて振る舞うことができる。アボカド型はどう見られているかを気にしないので自分の価値観に従う。
  • パーティーに友人を誘う際、タマネギ型は「集まりに相応しい場の雰囲気に合う友人」を誘い、アボカド型は「場の雰囲気に関係なく自分の気の合う人」を誘う。
  • 自分のSM度とその傾向を知り、それを自分の価値観とバランスさせることで自身の幸福感を高めることができる。
  • コントロール(自己効力感)、コミットメント(関係への積極性)、チャレンジ(変化受容)がパーソナリティの中心にあると、幸福度を高められる。
  • 人は環境に大きな影響を受けるので、自身の「環境気質」を理解した上で、住環境や生活環境を選んだ方が幸福度を高められる。
  • また、自身の環境気質の理解により、ソーシャルウェブとの関わり方やそこでの振る舞いをよりポジティブなものにできる。
  • 生活に意義をもたらす「重要性」「自分の価値観との一致」「自己表現できる」の高いコア・パーソナル・プロジェクト(CPP)を持つことで、幸福感を高められる。
  • 人はあらゆる人と似ていると同時に誰にも似ていない。多面的な自分を受け入れ手を取り合って歩んでいこう。

 

箇条書きで16個…もっと絞りこもうと思ってたんですが、絞り切れませんでした。

そして中盤の太字にしたところが「タマネギとアボカド」に関係する部分です。

皆さんはセルフモニタリング(SM)テストって聞いたことがありましたか? ビッグファイブ特性や環境気質は他の本などで読んだことがありましたが、私はこの本で初めてSMテストのことを知りました。

 

そして、このテストをやって結構ビックリしました。

18問にマルバツで答えて、最後に答え合わせをするタイプのテストです。全部で5分もあればできるものなので、ぜひ皆さんもやってみてください。

 

  1. 他の人の行動を真似ることは苦手だと思う。
  2. 人の集まる場で、他の人を喜ばせるようなことをしたり、言ったりしようと思わない。
  3. 確信を持っていることしか主張しない。
  4. あまり詳しく知らないことでも、とりあえず話をすることができる。
  5. 自分を印象づけたり、その場を盛り上げようとして演技しているところがあると思う。
  6. たぶん、いい役者になれるだろうと思う。
  7. グループの中では、めったに注目の的にならない。
  8. 場面や相手が異なれば、まったくの別人のように振る舞うことがよくある。
  9. 他の人から好意を持たれるようにすることが、それほどうまいとは思わない。
  10. 自分自身は「いつも見た目どおりの人間」ではないと思う。
  11. 他の人を喜ばせたり気に入ってもらうために、自分の意見ややり方を変えたりしない。
  12. 自分には、人を楽しませようとするところがあると思う。
  13. これまでに、ジェスチャーや即興の芝居のようなゲームで、うまくできたことがない。
  14. いろいろな人や場面に合わせて、自分の行動を変えていくのは苦手である。
  15. 集まりでは、冗談を言ったり話を進めたりするのを人にまかせておく方だ。
  16. 人前ではきまりが悪くて思うように自分を出すことができない。
  17. いざとなれば、相手の目を見ながらまじめな顔をして嘘をつける。
  18. 本当は嫌いな相手でも、表面的にはうまく付き合っていけると思う。

 

採点方法: 以下の◯×と、自分の答えが一致するものに◎をつけてください。
最後に◎の数を合計したものが、あなたのセルフモニタリング尺度のスコアになります。

1× 2× 3× 4◯ 5◯ 6◯ 7× 8◯ 9× 10◯ 11× 12◯ 13× 14× 15× 16× 17◯ 18◯

 

 

いかがでしたか?

すでに想像されていると思いますが、タマネギは『幾層にも皮が重なっているが、めくって行っても中心となる核のようなものはない』、アボカドは『中に硬い核のようなものがある』というところからきている比喩です。

私がビックリしたのは自分のタマネギっぷりでした。やる前からタマネギ型だろうなとは想像していましたが、なんとなんと17/18であてはまりました。

 

唯一あてはまらなかったものも、ちょっと悩んで違う方に答えたものだったので、いわば17.5/18って感じです。

…まあでも、核もあると思ってるんですけどね。だから「ものすごく小さな核を持ったアボカド」じゃないかな、おれ。

 

 

この本の一つの特徴は、このSMテストをはじめビッグファイブ特性テスト、ローカス・オブ・コントロールテスト、ストレス耐性やクリエイティビティチェックなど、多数の「科学的(統計的)パーソナリティ・チェック」を解説しながらも、その度に慎重に「故に私はこういう人間である、以上。と受け取るべきではない」と強調していることです。

最後に、それを表現した文を3つ引用します。

 

■ 実際には、人生ではいつも普段通りの自分でいられるわけではありません。そのときに力を発揮するのがさきほどご紹介した「自由特性」と呼ばれる「変化できる性格」です。もとの性格と違う自分を演じることは、自分を偽るというようなことではなく、私たちの可能性を広げてくれる、意義のあることなのです。

 

■ 私たちがキャラクターの外に出るのは、「大切にしているもの」があるからです。人間は、生まれ持った性格に従って行動するときに力を発揮することもありますが、愛情やプロ意識から普段とは違う行動をとることで、個人や職業人としての責任を果たそうとするのです。

 

■ 注目するテーマは、「コア・プロジェクトの持続的な追求が、幸福度を高める」というものです。持続的に取り組んできたプロジェクトを理解することは、これまでの人生の歩みを振り返り、自分自身を理解することと、将来の新たな可能性についての視座を得ることの両方に役立ちます。

 

Happy Collaboration!

 

私が活躍できる仕事をIBM社内で探しています

オリジナルはこちら

 

※諸事情により、数週間公開を見合わせておりました。投稿内容は11月時点のものとなります。

 

もろもろの事情から、現在所属している日本アイ・ビー・エム(以下IBM)のCIOサービスという部門から近々離れることになりました。

トータル8年くらい所属したのかな? すごく楽しい思いやいい経験をたくさんさせていただきました。満足してます。ご一緒させていただいた皆さま、本当にありがとうございました!

 

そしてここしばらく、「それでは、離れてどうしようか何をしようか(何をしないか)?」と考えていました。

以下の3つのうちのどれが、今の自分に1番ちょうど良い — 心地良さと都合の良さを備えている — だろうかと。

 

  • IBMからも仕事からもしばらく離れる。デンマークのフォルケホイスコーレに入学する。
  • IBMから離れるが仕事からは離れない。別の会社に転職するか起業/個人事業主になる。
  • IBM内で転職する。私がやりたい仕事と私を求めていてる仕事のマッチングを社内で探す。

 

正直、3つのすべてにそれぞれの魅力があり、またそれでしか得られないものがあるためかなり悩みました。

そしてじっくり悩んだ結果、「今この状況にいるからこそできること」から少しずつ可能性の間口を広げていくことにしました。具体的には、自分のこだわりを最優先しつつ、IBM社内で私のこだわりと得意なことを活かせそうなポジションが存在していないか、私を欲している採用権を持った人がいないかを、社内ブログを通じて自分の声で広く呼びかけてみることとしました。

 

以下、社内ブログから一部抜粋します。


私が活躍できる仕事を探しています(八木橋 パチ 昌也)

自分で言うのもなんですが、私は個性的だと自覚していますし、こだわりを持って仕事をしたいタイプの人間です。そしてIBM社内で一般的に求められるようなスキルはほとんど持っていません。

そんな私ですが、以下のような私の「得意なこと」と「こだわり」に合いそうな仕事をお持ちで、かつ採用権をお持ちの方がいらっしゃれば、お話しさせてもらえないでしょうか。

 

■ 得意なこと

ライティング – オンライン記事や雑誌などのテキストや、インタビュー記事、広告コピーなどの作成。

ストーリーテリング – ビジョンや狙い、チャレンジなどを、多くの人に分かりやすく伝え共感を得るためのストーリーやコンプトの作成、伝達方法のプランニング、セッションやプレゼンテーションの実施。

コミュニティー・マネージャー – オンラインやオフラインのコミュニティーの立ち上げや運用、活性化など。また、コミュニティーに関係するイベントの企画や運営、進行など。

ワークショップと研修 – 目的に合わせたワークショップや研修の企画、デザイン、および当日のファシリテーションなど。

翻訳と通訳 – 英日/日英の翻訳と逐次通訳。

 

■ こだわり

人と関わり、相手や周囲を幸せにしている実感を得られる仕事をしたい。

組織や社会に価値を提供している、良い方向に近づけるための活動をしていると感じていたい。

言葉のスペシャリストとしてのスキルを活かしたい、伸ばしたい。

自主性や創造性が活かせて、場所や時間の自由がある状況で働きたい。

ルーティンや管理業務ではなく、変化のある環境にいたい。

 

これらのすべてを満たす仕事を手に入れられるとは思っていません。でも、少なくてもいくつかの要素にマッチすれば、モチベーションと幸福感を高く保ちながら良いパフォーマンスを発揮できると思います。

私にとって重要なのは「何をするか」(あと、「誰と」(自分を欲してくれる人)も)です。なので、給与も勤務地もどこでも構いません。

 

個人的なつながりのある相手にだけコンタクトしたり、メールベースでクローズに相談するだけというのは、私にとっては古いやり方だし工夫も進化も面白みも足りないと感じるのです。

ソーシャルウェブやコラボレーションツールのもたらす「つながりの深化や拡がり」を信じ、声高にその魅力と可能性を語り続けてきた者として、自分らしいアイデアと行動で自分の可能性を拡げることは、私にとっては絶対に必要なことだと信じています。


 

さて、これでこだわりを満たし得意を発揮できる仕事、つまり私が幸福を追求して周囲にも幸福を与える仕事をIBM社内で見つけ出すことができるのか。私には分かりません。

でも、これで見つからなければさらに一歩踏み出せばいいだけです。話は簡単、社内に見つからなければ社外に呼びかければいいし、それでも見つからなければデンマークのフォルケホイスコーレに応募すればいい。

 

私の独立にもフォルケホイスコーレ入学にも、どちらも遅すぎるってことはないし、今と3年後あるいは5年後でそれほど大きな違いはなさそうな気がします。

一方で、今IBMを退社したら、その後IBM内でやりたいことを見つけても入社し直すのは大変だろうしめんどくさそうです(IBMにはゴマンと出戻り社員がいるものの、やっぱり入社手続きそのものはかなり面倒です…)。

 

それからもう一つ、まずIBM社内で仕事を探してみようって思った理由があります。

これはあまり口にしていないのですが、やっぱり私はまだ十分IBMに、というかIBMの仲間である社員のみんなに恩返しができていない気がしています。

去年、IBMの80周年企画で300人以上の社員から投票いただきワイルドダックコンテストで優勝し、「勇気をもらえた」とか「新しい考えをどんどん実行している」と言ってもらえました。

でもその後、果たして何かワイルドなことができているかな? みんなを勇気付けるようなことをしたかな? って思うと、全然ダメなんじゃないかなって。

 

そんなわけで、社内ブログにFA宣言というか、逆オファー依頼を書きました。

IBM社内においては従来になかった新しい社内転職への形を模索することで、どうこれが転がろうと、何かのきっかけやヒントをIBM社内に残していくことができると思ったんです。

 

結果がどうなるか、まだはっきりしたことは言えません。

でも、これをきっかけにいろんなことが動き出しているのは間違いないです。

 

今回、「このブログのことをIBM社外に書くのはよした方がいいかも」と、私のことを心配して何人かの友人が言ってくれました。

でも、IBMへの恩返しと同じように、社外の誰かにとって働きかたや仕事へのアプローチの参考になるかもしれないと思ったので書きました。

 

なお、IBM社内には社内公募制度があり、異動の機会はたくさん用意されています。それでも実際には、異動の多くは公募ではなくクローズな形で進んでいるのが実態ではないかと感じています。

そんな理由から、私にとっては「異動」は待ちのニュアンスを内在しているように響き、私が取ったアクションはそれとは違うものだと感じています。なので社内転職という言葉で表現させてもらいました。

ぜひ、皆さんの感想やコメントがあれば聞かせてください。

Happy Collaboration! 

 

レジリエンスと跳ねっ返りと生きる力

オリジナルはこちら

 

人間の能力としての「レジリエンス」とは、キツイ状況や困難にヤラれてしまうことなく、しなやかにそれに適応する力のことです。
レジリエンスという言葉から、弾力に富んだボールをイメージしたり、あるいは状況に応じて姿を変えていく水という物質をイメージしたりする人が多いようです。

— と、唐突に「レジリエンス」について書き始めたのは、ここ数年、自分の周囲の意思力の強そうな人たちが、意外と状況にヤラれてしまうことが少なくないような気がしているからです。

ウツになってしまう人もいれば、そこまではいかないものの、長期的な落ち込みや、バイタリティーの低下に悩まされていたり…。

「え、あの人も?!」なんて話や辛そうな様子を見聞きすると、私も「ハテおれは大丈夫なのだろうか?」なんて危機感を覚えます(10数年前、一度かなり「ヤラれかけた」ときの記憶が蘇ります…)。

 

 

先日、デンマーク流の子育ての本について書いたブログ記事(読書メモ『デンマークの親は子どもを褒めない』…実際は褒めます)も、そんな危機意識を持っていた私自身にとても役立つ「子育てではなく自分育て(直し)」のための一冊でした。

そして、今後自分が暮らしていく社会のことを考えると、やっぱり子どもたちと彼らを取り巻く私たち大人の両方が変わらないと、社会は変わらないですよね。

 

10代の頃から「子どもは持たない」と決めていたこともあり、子育てとか教育について書こうとすると腰が引けるのですが…でも一つだけ、そんな私でもはっきり言っておいたほうがいいと思っていることがあります。

育てたり教えたりする側が、口だけじゃなくて実践していないと、子どもに相手にしてもらえませんよ!
そんなの口ばっかりの嘘っぱちだってバレます。直感的に気づかれます。

という事で、レジリエントな人を増やそうというアクションに、大人も子どもも関係ないです。というか、むしろ子ども向けの良い教材から、大人こそ学ぼうじゃありませんか!

今回紹介するのは、ウェブ記事などを探しているうちに見つけた、オーストラリアから世界に広がっているという「BOUNCE BACK!」というプログラムです。

 

プログラムはポジティブ心理学を大幅に取り入れたもので、幼児から中学生くらいまでの年齢に合わせて、毎年数週間に渡って実践していくもののようです。

 

プログラム内容そのものは上記リンク先で確認していただきたいのですが、ここではこのBOUNCE BACK!の頭文字を使ったとてもステキなメッセージをご紹介します。

なお、日本語訳は、枝廣 淳子さんの著書『レジリエンスとは何か: 何があっても折れないこころ、暮らし、地域、社会をつくる』の中でとてもいい感じに訳されていたので、そちらを使わせていただきました。

B Bad times don’t last. Things get better. Stay optimistic.
悪い時期は続かない。物事は好転して行く。楽観的でいよう。

O Other people can help if you talk to them. Get a reality check.
話せば、誰かが助けてくれる。現実を把握しよう。

U Unhelpful thinking makes you feel more upset.
役に立たないことを考えても、さらにどうしてよいかわからなくなる。考え直そう。

N Nobody is perfect – not you and not others.
完ぺきな人はいない。あなたも、ほかのみんなも。

C Concentrate on the positives (no matter how small) and use laughter
どんなにささいなことでも、明るいことに目を向けよう。笑いの力を活かそう。

E Everybody experiences sadness, hurt, failure, rejection and setbacks sometimes. They are a normal part of life. Try not to personalise them.
誰だって悲しんだり、傷ついたり、失敗したり、はねつけられたり、つまずくことがある。あなただけではない。生きていれば当たり前のこと。自分だけだと思わないようにしよう。

 

B Blame fairly – how much of what happened was because of you, how much was because of others and how much was because of bad luck or circumstance?
非難するなら正当に。「あなた」、「他の人」、「不運」のせいで起こったのはどのくらい?

A Accept the things you can’t change, but try to change what you can first.
自分で変えられないことは受け入れて、変えられることを変えていこう。

C Catastrophising make your worries worse. Don’t believe the worst possible picture.
ささいなことを大変なことのように扱っていたら、悩みが大きくなってしまう。最悪のシナリオなど信じないこと。

K Keep things in perspective. It’s only one part of your life.
広い視野を持とう。このことは人生のほんの一部にすぎない。

 

今回、ブログを書くにあたって「日本ではこういうプログラムが展開されていないのかしら?」と軽く調べてみたところ、文部科学省のサイトに「心のケア > ストレスへの対処」というページがあり、「ストレッサーへのアプローチ」「認知・対処能力へのアプローチ」の中でBOUNCE BACK! と共通する点の多いメッセージが載っていました。

 

でも、不思議なことに、このページは海外子女向けのものなんですよね…。

国内でずっと暮らしている子どもち向けのものの、私が見つけられなかっただけで、きっと文部科学省のサイト内にあるんでしょう。

 

ビジネス×フィロソフィーLab 第3回「創造性はどう育むのか~北欧の教育から考える~」

最後にちょっと告知を。

11/20に「ビジネス×フィロソフィーLab」という対話イベントで、『デンマークで見た「生きる力」 を身につける教育』というタイトルで30分ほどお話させていただく機会をいただきました。

せっかくですから、子どもの頃からずーっと学校教育ってものと相性が悪く、なかなか折り合いが付かずにきた私だからこそ話せる内容に、「そういう側面もあるのか」と参加いただいた皆さんに感じてもらえるようにしたいなと思っています。

ご興味をお持ちいただけたら、ぜひご来場ください!

Happy Collaboration! 

 

質問票への答え(脳みそ解体再構築)集

オリジナルはこちら

 

この夏から秋にかけて、ミニ講演や対談をいくつかやらせてもらいました。オファーをいただいた皆さん、ありがとうございました!

講演にしても対談にしても、いいことづくめでまさに「おれ得」。

準備することですごく自分自身への理解が深まるし、対話型だとご一緒させていただく方にインスピレーションを貰い、1人では決してそうはならなかったであろう話の展開を楽しめるし。本当にありがたいです。

 

こういうイベントではときどき「事前に質問票への答えをお送りください」と言われます。

その答えを考えて文章にするのも「自分の脳みそ解体再構築」みたいで好きなのですが、でも一方で、本番ではアドリブ好きで天邪鬼な性格をどうしても抑えきれず、事前の答えとはまったく違うことを話したり、そもそもの質問に対して「いや、違う話しましょうよ」って別の提案をしてしまうことも…(司会者の方、ごめんなさい!)。

 

でも、そのことについて深く考えて「話したい」と思った言葉たちなわけで、それをそのままにしてしまうのも、ちょっと「言葉も浮かばれないよなあ」なんて思いもあって…。

今回は、そういう目に合わせてしまったいくつかの質問への答えをこちらに転機しました。

 

 

■ その道(現在の職業)を選んだ理由は?

「その道」がどの道か、実は今も決めていません。そして自分で選ぶよりも縁やタイミングで道に入り込んで行くことの方が多いかも。

とは言え、コミュニケーションと言葉が好きで得意で興味があって、今後も関わり続けていこうと思ってい領域なのは間違いありません。
普段から、自分の可能性が広がるように、いろいろな機会を与えて貰えるようにって意識はしています。なので、嫌いなことじゃなければできるかできないかは考えすぎず、なんでも少なくとも1回はトライするようにしています。

 

■ その道を選んでよかったと思う瞬間はいつですか?

人に感謝してもらったとき。自分のアイデアや提案が誰かの役にたったことを実感できたとき。
さらに、そこに「自分らしさを込める事ができたな」って感じられると、もう最高に嬉しいしよかったー! って思います。

 

■ 起業についてどう思いますか? 起業しないんですか?

起業そのものについてはいいことだと思っています。周囲で「起業します」って話を聞くと「いいぞいいぞ!」って思うし、共感できるビジネスは応援します。
とはいえ、自分のためだけとか金を稼ぎたいだけみたいな起業とは距離を取りたいです。

自分がフリーランサーとして働くことには抵抗はなく、複業家(スラッシャー)として今もそういう感じの働きかたしているかなって思うところもありますが、起業しないのか? と訊かれるとビミョーです。
できるだけ身軽でいたいから人を雇いたくないっていうのと、仕事が途切れると「ヤバいかも…」ってプレッシャーを強く自分にかけ過ぎてしまうタイプだっていう自覚もあるので。

 

■ パチさんにとってのリーダーシップとは?

周囲の人々の意思や行動をポジティブな方向へ変化させるアクションを取れること。そしていつでもどこでも誰でもが発揮できるもの。

おれ自身のリーダーシップの発揮の仕方として心がけているのは、「空気読め」的な同調圧力がかかりそうな場面で空気を撹拌するとか、緊張感が漂う状況を早めに崩しにいくとか。
…でもこれって、リーダーシップの実践っていうよりも、自分が心地よい状態を自分で作っているだけの気もしますww

 

座右の銘(好きな言葉)やロールモデル(憧れの偉人)はいますか?

座右の銘とは違いますが、ここ10年ほど<Happy Collaboration>を自分のタグラインとしてきました。当時「なにが自分らしさだろう?」って考えたとき、これを自分らしさにしたいって思ったから。
「したい」って結構ポイントだと思っていて、それが当時から自分らしい言葉だったわけじゃなくて、それを自分らしい言葉にしたいって意識し続けてきたんだと思う。

ロールモデルはいないです。すごいなと思った人はいっぱいいるけど。
中学生の頃からのヒーローはジャニス・ジョプリン。小学生の時は諸星あたるに憧れてました。

 

■ 人生で1つだけなかったことにできるとしたら、なにをなかったことにしますか?

いろんな観点において相当ひどいこととか本当にひどいこととか最低にひどいこととかしてきたけど、それが紛れもなくおれなので、どれもなかったことにはしたくないです。

 

■ 学生時代にやり残したことはありますか?

やり残したとは思ってないけど、10年後に必死に英語を勉強したことを考えると英語だけでももっとちゃんと勉強すればよかったかも。
あとは音楽も理論をしっかり学べばよかった。スポーツも1つくらいしっかりやりこんだほうがよかったのかも。どれも、世界中どこに行ってもこれがあればコミュニケーションできるってものだと思うので。

まあでも、どれも別に後からでもいくらでもできるので、学生はそのときやりたいことをがっつりやればいいと思う。

 

■ 検定とか資格取得とかどう考えていますか?

道具だと思うので、使い道や活かせる場面が自分の中ではっきりしていれば持っておくのはいいんじゃないでしょうか。

 

 

■ 5年後とか10年後とか30年後とか計画していますか?

してません。成り行きまかせです。
というか、大きな流れとして「何か起きそう」とか「求められてると感じる」ってときには、その直感を信じようとも決めています。

とは言え、時期も何もまったく決めていないんだけど、どこかのタイミングで「デンマークで暮らす」「猫と暮らす」「自然を感じられる場所で暮らす」っていうのは実行するつもりです(今、書いていて気づいたんですが、デンマークの自然を感じる場所で猫と暮らすと全部まとめて叶いますね)。

 

■ AI社会をどう思いますか?

分からないです。でも、騒ぎ過ぎかなとは思います。いや、騒がされ過ぎかな。

 

■ <#幸福中心設計>ってよく書かれていますが、なんのことですか?

なんとなくですが、僕らは幸福を追求する生き物なはずなのに、幸福を追求するのがすごく下手くそなんじゃないかという気がしてます。例えば、快楽とか楽しさも幸福の構成要素だとは思うんだけど、瞬間的なそれを強く求め過ぎてるとむしろ幸福とは程遠い結果につながったりするでしょ?
そういう全体感というか、俯瞰的な見かたで、日常の小さなことから社会の大きなことまでを「どうすればもっと幸福になれるのか」って考え、意識して行動し暮らすことが幸福を中心に据えたデザインなのかなって。

 

■ 明日世界が滅びるとしたら、最後の1日をどう過ごしますか?

やりたいこといろいろあるなー…うーん。
カミさんと一緒に、何人か、直接会ってお礼を伝えて最後のお別れのハグしたい人のところを周りたい。

 

■ なかなかチャレンジできない私の背中を押す一言をお願いします!

何が起こるかは何をどうしても分からないので、何が起きても大丈夫なようにしよう。
おれが知っている何が起きても大丈夫にする方法は「何が起きても自分は大丈夫」だと思えること。
そうできるポイントは「自分を好きでいて応援できること」。だから自分を好きでいられるようにしよう。好きな自分でいられるように過ごそう!

 

Happy Collaboration! 

 

読書メモ『デンマークの親は子どもを褒めない』…実際は褒めます

オリジナルはこちら

 

以前『俺のクレド』にも書きましたが、私は「みんなが自分と周囲の個性を大切に尊重しながら、幸福とつながりを感じながら生きる」世界が身の周りに拡がって欲しいと願っています。

でも実際には、「自分らしさや自分の感情を上手に隠して生きる」ことがますます拡がっていて、むしろそれが上手になることが、上手く生きるために必要と感じる人が増えているような…。

そんな社会や生活が良いものだとは、私には何をどうしても思えないのです。

 

一方で、理想的な生きかたを実現しているように私には見えるのが、デンマーク社会です。

視察旅行以来、デンマーク関連の本を読んだり、デンマークで暮らしている人や所縁の深い方たちとの交流を通じ、ずっと「どうしたら自分と周囲の個性を大切に尊重し、幸福を感じながら生きることが当たり前のことにできるのか?」と考え続けていました。

 

 

デンマークの親は子どもを褒めない』という本は、そんな疑問に1つの答えを与えてくれるものでした。

 

価値観が作られ積み上げられていく幼少期に、家でも学校でも一貫して「個性の尊重と幸せに生きる術こそが重要だ」と教わること。

教える大人たちが、自らがそれを実践し続けること。

それにより、世代を超えて価値観がつながり、社会のスタンダードとなっていくこと。

 


 

ところで、この本のタイトルの「子どもを褒めない」は、真意を伝えることに失敗しています。

 

「え、どういうこと?」と興味を持たせるには役立っているのでしょうが、どちらかと言えばこのタイトルゆえに手に取らせなくしてしまっていそうです。

本の本当の中身を説明しているのは、サブタイトルの『世界一幸せな国が実践する「折れない」子どもの育て方』であり、『The Danish Way Of Parenting – What the Happiest People in the World Know About Raising Confident, Capable Kids』という英語の原題です(「デンマーク流親業 – 世界一幸せな人たちが知っている自信と能力に満ちた子どもの育て方」が1番ストレートな訳ですかね)。

 

褒めます。褒めるんですよ!

ただその褒め方が、成長マインドセットgrowth mindset)を育む褒め方にあらゆる面で徹底しているんです。

具体例はこの本に譲りますが、「努力するプロセス」や「スキルを習得しようという意欲」に焦点を当てて褒め、硬直マインドセット(fixed mindset)と呼ばれる「人からの評価や生まれつきの能力に捉われる」ことがないような褒め方をしているんです(成長/硬直マインドセット自体をもう少し知りたい方には、こちらのページをオススメします)。

褒め方の他にも特徴的なものがいくつかあるのですが、この本ではそれをPARENTという5つの頭文字で紹介しています。

 

P: Play(遊ぶ) – 自由遊びが、適応力とレジリエンス(折れない心)を持つ「未来の幸せな大人」を育む。

A: Authenticity(ありのままを見る) – 正直な人は自尊心が強い。子どもの褒め方を工夫すれば、「硬直マインドセット」ではなく「成長マインドセット」が育まれ、キレない子どもに育つ。

R: Reframing(視点を変える) – 物の見方を変えると、親子共に人生がいい方向に変わる。

E: Empathy(共感力) – 「共感力」を理解し、実践し、教えることが、幸せな親子になるための必須条件。

N: No Ultimatums(叩かない) – 自分の正しさを主張する「権力争い」をやめて「民主型の子育てスタイル」にすると、信頼関係とレジリエンスが育まれ、子どもがもっと幸せになる。

T: Togetherness (仲間とつながる) – 幸せに生きるためには、仲間との強いつながりを持つことが、何よりも大切な鍵。「ヒュゲ(居心地のいい)」な環境づくりが、親から子へ贈る最強のプレゼント。

 

先に書いたのは、「A: Authenticity(ありのままを見る)」の部分ですね。

各章それぞれに印象的なポイントがあるのですが、ここでは「P: Play(遊ぶ)」「E: Empathy(共感力)」「No Ultimatums(叩かない)」から一部を引用してご紹介します。

 

「P: Play(遊ぶ)」

子どもは鉄棒にぶら下がったり、木登りをしたり、高い所から飛び降りることで、危険な状況を試しているのだ。自分にとってのほどよい度合いや対処の方法は、本人にしかわからない。自分が扱える量のストレスを自分でコントロールできていると感じることが重要であり、この経験が、自分が人生の舵を握っているという感覚につながるのだ(…)他人と一緒に遊ぶと、衝突もあれば協力する場面も出てくる。遊びを続けるためには、恐れや怒りなどさまざまな感情に対処する術を学ばなければならない。

 

「E: Empathy(共感力)」

本心を打ち明けたり、弱みを見せたりすることを恐れるのは、批判や拒絶をされたくないから。この恐怖感が、多くの人間関係をうわべだけのものに制限してしまう(…)一方、バルネラビリティの対極に位置するのが「他人を見下す」ということ(…)批判ではなくサポートが感じられる社会的つながりを持ったほうが、はるかに清々しい気分になれるのをご存知だろうか。
他人を見下し、常に人より上を目指すことの問題点は、「弱い自分」が浮上してきたときに、強い不快感や不安感を覚えることだ。

 

「No Ultimatums(叩かない)」

デンマークの学校では子どもに民主性を教える一環として、毎年生徒たちが教師と一緒にルール作りをする。年度の始めに教師と生徒が、良いクラスとは何か、クラスを良くするために何を重んじ、どう行動すべきかについて、長時間意見を交換するのだ(…)デンマークの教師は、「ディフランシェーア(differentiere「区別する」の意味)」という指導要領を学んでいる(…)教師は各々の生徒と一緒に目標プランを立て、年に二度、個々の成長をフォローアップする。フォローの対象は、成績、性格、人間関係など、生徒によって様々だ。

 

f:id:dubbed_pachi:20181024172627j:plain

 

私には子どもがいませんし、どちらかと言えば苦手です。そして、これまで幼児教育や学校教育について学んだこともありません。

でも、理想の社会を本当に求めるなら、そこは避けてはいられないなと強く感じました。

具体的なアイデアやアクションはまだ何もないけれど、好奇心や興味を教育にも持ち続けていこうと思っています。

 

この本からもう1つ私が得たものがあります。

レジリエンス(折れない心)のある幸福な子ども」を育てるためのさまざまなアドバイスは、私自身を「レジリエンスのある幸福な大人」に育てるためのものでもあるということです。

 

タイトルで誤解され、子育て中の親や教育関係者に手に取られないのはもったいなさ過ぎる一冊です。

さらには、個性を尊重する生きかたについて考えている大人も手にすべき一冊だと思います。

 

Happy Collaboration! 

 

デンマーク流幸福中心デザイン – ER掲載中

オリジナルはこちら

 

先日発行された富士通総研さんの機関誌『ER』第9号「メタナショナル経営論 グローバル化を問い直す視座」に、「デンマーク流幸福中心デザイン – 複業家が見たヒュゲの国の生きかたと働きかた」という2ページの論文(というかコラム)を掲載いただきました。

 

f:id:dubbed_pachi:20181015151539j:plain

 

INSEADの教授の「グローバル・イノベーショントレードオフを克服する」 、大阪市立大学名誉教授の「なぜ今『武士道』なのか」 、ゴディバジャパン社長の「ターゲット」 などなど、著名な方々の硬派な文章がズラリと並ぶ中で、自分でいうのもなんですがなかなか良いアクセントになっている気がします。

 

以下の章立てで、デンマークでの非常に濃い1週間で感じたことをまとめてみました。

■ 幸福大国デンマークでも「給料は我慢料」なのか

売れないミュージシャン ~ 海外放浪 ~ フリーター ~ 複業家という少々個性的なキャリアのせいでしょうか、「みんなもっと楽しく働けないものか。もっと幸せを追求して暮らせないものか?」そんな想いを持ちながら、私はここ数年を過ごしていました。ところがむしろ…

 

■ 競争・対等・信頼 — 3つのキーワードとヒュゲ

デンマークでは一週間、首都コペンハーゲン、ロラン島、コリングと慌ただしく行き来しながら、北欧を代表するデザイン会社やコンサルティングファーム、幼稚園から大学院までの教育機関、再生エネルギー研究所やヒッピー・コミューンを周り、インプットと対話に明け暮れました。生産性、フレキシキュリティ、未来デザインなど…

 

■ 社会デザインが当たり前を生みだす

デンマーク国鉄には、唇に指を当てている人とスマホ上に赤い斜め線を引かれたスマホの、2つのピクトグラムが「Stillezone」の文字の上に並ぶ注意サインが貼られた「静寂車両」があります。ヨーロッパでは珍しくないようですが、不慣れな地で舞い上がっていた私たち視察団は、そのサインを見落として車両内で話を始めてしまい…

 

詳しくは、下記リンク先ページからPDF(1.18MB)をダウンロードいただき、お読みいただけると嬉しいです。

『ER』No.9 メタナショナル経営論 グローバル化を問い直す視座

 

自分の書いたもの以外では、私のお気に入りの記事は、冒頭に並べた3つと「グローバル化が長続きしない理由」「反グローバリゼーション感情はテクノロジー企業への警鐘だ」 です。

どれも2〜4ページですので、ちょっとしたすきま時間でもお読みいただけますよ。

 

f:id:dubbed_pachi:20181015151601j:plain

 

また、私のデンマークでの体験やその振り返りについては、これまでにも何度かブログに書いているので、もう少し細かく読んでみたいという方がいらっしゃったらこちらのリンクからどうぞ。

 

最後に、富士通総研の皆さま、とりわけ浜屋さん、吉田さん、中山さんには、ステキな経験のできるオファーをいただき、本当にありがとうございました!

また何かご一緒できるのを楽しみにしています。

 

Happy Collaboration!