Pachi's Blog Annex ~自薦&自選よりぬき~

『Pachi -the Collaboration Energizer-』の中から自分でも気に入っているエントリーを厳選してお届けします♪

佐藤 尚之氏の『明日の広告』 & 小霜 和也氏の『欲しいほしいホシイ』 - 広告・マーケティング関連の二冊

オリジナルはこちら(2010/08/03)

 

この3日ほどの間に広告・マーケティング関連で気になっていた本を続けて2冊読みました。
両方共おもしろい本でとてもためになるのですが、アプローチの仕方など対照的とまでは言わないもののいろいろな違いがあり、
ちょっと自分の考えをまとめる意味でもブログにアップしておきたいと思います。
 





まずは佐藤 尚之氏の『明日の広告
 
出版から既に2年半経っているのですが、ソーシャルメディアについて語られるイベントやブログなど、いろいろなところで
言及されている本です。
私も遅ればせながらようやく読みました。
 
タイトルの通り「広告のこれから」が語られているのですが、「これから」を語る上で必要な広告に対する消費者の過去から
現在までの受容の変化が、著者の深い体験をベースにして考察、分析されているので「なるほど」とストンと入ってきました。
そして、スタート地点は「広告」ですが、「広告の原点」から考えていくアプローチによって、もっと深い「コミュニケーション・デザイン」
そのものが語られています。
なるほど。こりゃ良本だ。
 
以下、本の中で取り上げられているテーマに対し、自分の感想や思いを赤字で書いておきたいと思います。 
■広告はラブレター: 短くはかないワンタイムの付き合いなら自分の長所だけを語ればいいが、長く深い、
結婚を前提にした付き合いを求めるなら、自分の短所も認めた上での付き合いとなる。
B2BのITソリューション、かつ高額製品となると、「結婚を前提」もかなり慎重なお付き合いのスタートに
なるんだと思います。「箱入り娘とのお見合い」という感じでしょうか。

そう考えると、性急な一足飛びなアクションはかなりリスクが高く、長所・短所・フォーマル・インフォーマルの
バランスを良く考えるのと同時に、「この人になら付いていっても後悔させられない」という安心感や安定感を
アピールする必要があるのかな、と思います。
 
■コンタクトポイント: 家から店頭までは意外と遠い。偶然の出会いや、ラブレター(広告)を渡す場所を、
ターゲットの行動をベースに十分考えているか。
先ほどのB2Bの高額ITソリューションの「箱入りムスメ」で考えると、コンタクト・ポイントはかなり少ないと
言えますね。つまり出会いの貴重さはより高くなるわけです。

反面、「箱入りムスメ」の女子会にアクセスする術なりコネクションなりを手に入れた際には、「その娘の
友達」が強力なサポートをしてくれることもありそうですね。
または、ググッとフォーマルに「仲人さん」の活用がキーとなるケースも多そう?!
  
続いて、小霜 和也氏の 『欲しいほしいホシイ
 
意識・無意識を超えた遺伝子レベルの「心のメカニズム」や、脳科学分野から見た「欲求の発生」をベースに
広告のデザインが書かれていて、とても興味深い本です。

解説で出てくる一つ一つの科学的な裏付けは、プレゼンの場の論理的裏付けとして使えるかも?! しれませんね。
 
■人間が花をきれいだと思い、好感を持つのは、大昔から「花のあるところには実ができ、食料を手に
入れられる可能性が高いところ」、つまり「死の可能性が低く、安心して暮らせるところ」と認識されてきたから。
 なるほど。考えたこともなかったですが、美しいものや動物、子供が広告表現で好まれる理由が
よく分かりました。また、脳は「生命力を高く保つために、できるだけ楽をしようとする」という遺伝子レベルの
ロジックで考えると、PCやデジタル端末のユーザーインターフェースは、やっぱり直感的に使えるというのが
一番の強みなのかなという気がしますね。
 
■ミラーニューロン: 人は他の人の動作を見ると、自分もそれをしているような感覚になり体験として残る。
本当に楽しそう、気持よさそうな表情は人に伝染し、演技が下手だと「嫌な疑似体験」として嫌悪される。
 うーむ。これは実感として感じます。
私はセミナーのスピーカーをやるのですが、やっぱり自分が嬉々として話しているときは満足してもらえる
可能性がほんとうに高いです。そして逆の時は…。

スピーカー側の立場で言うと、演技をうまくするのも一つの方法ですが、やっぱり、自分が語る内容を熱く、
楽しく、情熱的に語れるようになる方が王道ですね。


今回はソーシャルメディアがらみの話からはちょっと遠のいちゃいました。でも、コミュニケーションについての知識や考えは
ソーシャルメディアを語る上で根底となるものだと思います。

ということで、ときどきはこんなエントリーも良いよね!?
 
Happy Collaboration!