Pachi's Blog Annex ~自薦&自選よりぬき~

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人脈、自信、自己開示--『人脈のできる人 人は誰のために「一肌ぬぐ」のか?』を読んで

オリジナルはこちら(2010/12/20)

 

最近は週に一度くらい「"Collaboration Energizer"って、何する人なんですか?」って聞かれます。

 

「社内外でコラボレーションを活性化する人です」って答えていますが、「うーん。で、何をするんですか?」と重ねて聞かれることも…(無理もない!)。

活動はいろいろと多岐に渡るのですが、「なぜ、ビジネスパーソンにコラボレーションが必要なのか」をもう一度自分自身整理し直しておく必要があるな、と感じていました。
そんなことを頭に置きながら、先週読んだのが法政大学大学院イノベーション・マネジメント研究科准教授 高田 朝子さんの著書『人脈のできる人 人は誰のために「一肌ぬぐ」のか?』です。
これがさまざまなインスピレーションを与えてくれる、とってもステキな本でした。
 
私自身、社内SNSやコラボレーションを推進していて「人が誰かのために"一肌ぬぐ"時って、どんな時なのか?」「"一肌ぬぐ"のとそこまで至らないのと、そこにはどんな違いがあるのか?」などという点を理解したいと思っていました。
自分や周りの意見だけではどうしても「私の場合は…」の寄せ集めになってしまいますから。
そんなわけでそういう本を探していたのですが、もともと私は『使える人脈はこうして作れ!』的なものに生理的嫌悪感を覚えてしまうタイプ。多くの「人脈本」を手にとっては「なんだかなー」と最後まで読み続けられなかったり、素直に受け取れなかったり…。
 
そんな中、この本は著者が「"早い、簡単、うまい"で成立する人脈なんて存在しない。本を読んで簡単に手に入る"お手軽人脈術"なんてものに価値があるとは思えない。」という趣旨のことを冒頭に書かれていて、自分にピッタリだと思いました
あ、念のためにお伝えしておくと、このエントリーには本の中に登場する言葉や趣旨を書いていますが、著者の高田さんの言葉そのものではなく、私がどう捉えたかを伝えるために書いたものです。高田さんの意図したものとは異なっている可能性があることをご了承ください
 
というわけでこの週末、一気に読んだ『人脈のできる人 人は誰のために「一肌ぬぐ」のか?』。とてもいろいろな事を学ばせてもらいました。
まだ頭の中の再構築が済んでいるわけではないのですが、ひとまず今の段階で本に書かれていることと自分の思いをリンケージさせ、アウトプットしたいと思います。
 

 ■人脈は、二重の自信の上に構築される
『人脈は、「仕事上で自分は相手を助けることができる」という自己への自信と、「相手も自分を助けてくれる」という他者への自信という二重の自信の上に構築される
 
ここだけを見ると、「人脈ではなく、信頼関係についての言及では?」と思う方もいるかもしれませんね。
でも、政財界の大物や著名な起業家ではなく、等身大のビジネス・パーソンが必要としていて、実際に頭に描く「人脈」は、「自分が必要としている時に助けてくれる人」であり、「相手が必要としていれば自分はきっと相手を助けようとする」と思う相手だと思います。
そしてそれは「深い信頼関係が結べている」という状態の上にあり、その状態に至るには「相手を助けられる(であろう)という自己への自信」が必要ということです。
これは今までちゃんと考えたことがありませんでした。目ウロコです。
 
これを読んで「人脈」という言葉に対する「なんだかな感」が薄れました。
人脈とは受け取るもの、与えられるもの、利用するもの、ではない。与えることができるという「自己への自信」があって、初めて手に入れることができ、構築することができるわけです
そして、自信を手にするには成功経験の積み重ねが必要なわけで、それにはチャレンジを続けていく必要が有りますよね。
 
上手くまとめられないのですが、言いたいことを一言にすると以下となります:
人脈の基盤は、自分に自信が持てるようチャレンジを続けることにより築かれる
 
自己を開示することが人脈の構築につながる
心理学の世界では、自己開示には返報性があると言われてます(最近は「恋愛学」というか「モテ学」的に語られていることが多そうな…)。つまり、自分自身についてや、自分の持っている情報などをオープンにして共有しようとすることにより、相手自身のことや情報をオープンにしてもらえるということです。
そして、両者が有用な情報を繰り返しやり取りするという付き合いを通じ、お互いへの理解や共感が深まり、やがて信頼・人脈というものに結びついていくということです。
 
もちろん、上記のケースはモデル・ケース的と言えるもので、人脈どころか信頼関係にまで至らないことも多々あると思います。でもそれは人と人のつながりにおけるどんな関係においても言えることではないでしょうか。
 
個人による程度の差はあれ、「つながりたい」という想いを持っているのが人間ですよね。そのつながりを実現するのに必要なのが「自己開示」であれば、つながりを有用かつ強いものにするには「自己開示」のレベルを上げていけば良い、という捉え方もできるでしょう。
 
では、どうすれば自己開示のレベルを上げることができるのでしょう。
開示するとは発信することなので、発信する情報の量を上げる、場所を増やす、質を上げる…など、「発信していく」=「自己開示のレベルを上げる」ことだと思います
ただ、これらは物理的なものですね。
 
精神的・気持ち的な面で「自己開示のレベルを上げる」ことに抵抗がある場合は、どうすれば良いのでしょうか。

ここで再び、上記の「人脈は、二重の自信の上に構築される」という言葉が頭によぎります。「自己への自信」です
発信の量、場、質を増やすことに対する気持ちのバリアーの大部分は、「自分の発信はそれに見合う価値を持っているのか」という怖れから来ているのではないでしょうか。
でも、その怖れを克服するための一番の近道は、それ自身と向きあって成功経験を重ね、自信を深めていくことじゃないかと思います
例えば、ブログなどで自分の考えをまとめてみる。オンライン・コミュニティーなどで議論に参加してみる。twitterで興味のある発言を見つけたら、発言者に自分のコメントを返してみる。などなど、ソーシャル・メディアにはそうした成功経験への入り口がたくさんあります
 
またもや上手くまとまらない…。ここで言いたいことを一言にすると以下となります:
自己開示とは自信を持つための道であり、人脈の基盤である

 
まだユルユルですが、とりあえずここまででひとまずのアウトプットとさせていただきます。

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今回もまたまた長文になっちゃいました。ふ~。
Happy Collaboration!