でも、言葉にするのが、そしておそらく映像にするのも、とっても難しいタイプのものです。
私の力ではその貴重さやすごさをきちんと伝えられないなとは思うのですが、それでも「どうしても伝えたい」と思わずにはいられないものだったので、ちょっと頑張ってみたいと思います。
一言で言えば
視覚以外のさまざまなコミュニケーション手段を使って、仲間と一緒に何かを考えて前に進んでいく
そんな体験でした。
知ってい
る人はこ
れだけで
ピンとく
るんじゃ
ないか?
とも思いますが、「
DIALOG IN THE DARK(ダイアログ・イン・ザ・ダーク / DID)」という
、世界的
な規模で
実施され
ている体
験型イベ
ントに参
加してき
たんです
。
プログラ
ムは、目
を開けて
いても閉
じていて
も全く同
じという
本物の暗
闇の中で
、簡単な
ものから
少しずつ
難易度の
高い課題
にチーム
で取り組
んでいく
というワ
ークショ
ップが中
心でした
。
こちらは
受付ロビ
ーです。
なので暗
闇じゃあ
りません
(でも、
結構照明
を落とし
てあり、
ちょっと
ボケた写
真になっ
てしまい
ました、
と言い訳
)。
実際の会場の写真は…真っ暗闇なので撮れません(カメラやケータイの持ち込みは禁止で、ロッカーに預けてから入場します)。
私が参加
したのは
、企業向
けの研修
プログラ
ムとして
提供され
ているも
ので、通
常の90
分程度の
長さのD
IDメニ
ューより
もずっと
長い、4
時間にわ
たるもの
でした(
暗闇での
ワークシ
ョップは
そのうち
の約3時
間)。
一緒に参
加したの
は
IBMの16名
の同僚た
ちで、「
Peop
le with Disa
bili
ty(P
wD)」
というダ
イバーシ
ティ・カ
ウンセル
のメンバ
ーが中心
です。
…それに
しても、
本当に自
分にとっ
て大きな
体験で、
ちょっと
ここまで
書いてた
らいろい
ろと思い
出して胸
が熱くな
ってきた
…。
未だに十
分自分の
中で整理
、消化し
きれてい
ない部分
も多々あ
りますが
、「伝え
たい」と
いう衝動
が強く残
っている
今の段階
でいくつ
かの想い
を書いて
いきます
。
■相手を信頼するところからスタートしたほうが、ずっと深いコミュニケーションができる「そんな
の当たり
前」とか
「むやみ
に信用し
ろなんて
」とか、
そういう
意見も当
然あると
思います
。
でも、相
手が自分
を分かろ
うとして
くれてい
ることを
感じたら
、そして
相手に自
分を分か
って欲し
いと本当
に思って
いるのな
ら、少し
大胆なく
らいに、
もう一歩
相手の心
に自分を
近づけて
、メッセ
ージを伝
えていっ
た方がい
いんだと
強く思い
ました。
「傷つき
たくない
」という
自衛の心
を無くす
ことはで
きないと
思うけど
、率直に
「今、自
分はどう
いう気持
ちで、ど
ういうも
のを求め
ていて、
どうして
欲しいん
だ」とい
うことを
自分から
伝えてい
くことが
、お互い
の「傷つ
きたくな
い」とい
う鎧を外
していく
ことにつ
ながって
いくと改
めて感じ
た経験で
した。
■本物の傾聴がなければ本物の共感も生まれない自分は普
段、全身
を使って
相手のメ
ッセージ
を受け取
ろうとし
ているの
か -- もちろん
、忙しい
日々の中
で常に1
00パー
セントを
使うこと
はできな
いし、五
感すべて
を相手に
向けられ
る時間は
そう多く
はありま
せん。
でも、大
切な場面
ではやっ
ぱり相手
のメッセ
ージをす
べて受け
止めよう
とする気
持ち、理
解したい
という想
いがある
とないと
で大きな
違いが生
まれると
思います
。
人への興
味、知り
たいとい
う欲求を
強く持ち
続けるこ
とで、本
当の意味
での「傾
聴」がで
きるし、
本物の傾
聴がなけ
れば本物
の共感も
生まれな
いのでは
ないだろ
うかと考
えさせら
れました
。
■体の触れ合いは心の触れ合いの増幅装置「心」や
「想い」
の触れあ
いがもっ
とも大切
だという
考えは、
DIDを
経験する
前も後も
変わって
いません
。
でも、大
きく変わ
ったのは
、身体的
な接触の
持つ意味
が自分の
想像を遥
かに上回
るものだ
というこ
とに気が
つけたこ
と。
「いい歳
したオッ
サン」の
自分は、
相手が嫌
がるんじ
ゃないか
? とか、変な誤解を与えるんじゃないか? とか、そ
んな心配
がどうし
てもあっ
て、これ
まで相手
の身体に
触れるこ
とに必要
以上に身
構えてい
たんじゃ
ないかと
思います
。
でも、ほんのわずかであっても、相手の手や腕、肩に触れていること、そして腕や肩、背中に触れられていることが伝えてくれるもの、ことの大きさときたら!
もちろん、暗闇は私を含めた多くの人にとって特殊なシチュエーションであって、「非日常」です。
でも、だからこそ本質が見えるというところがあると思いませんか?
それでも、触れる/触れられるってことは受け入れる/受け入れられると同義なんじゃないだろうかと理屈を超えて感じました。
他にも、
いろんな
想いがあ
るけれど
、一番強
く「伝え
たい」っ
てことを
3つ書き
ました。
DIDの
そもそも
のスター
トや、I
BMが研
修として
DIDを
取り上げ
ることの
ベースに
は「視覚
障がいを
持つ人た
ちと同じ
立場に身
を置くこ
とで、ダ
イバーシ
ティをも
っと身近
なものと
して考え
よう」と
いうこと
があるの
だろうと
思います
が、障が
いを持つ
人やダイ
バーシテ
ィという
観点だけ
ではなく
、「人と
してのコ
ミュニケ
ーション
そのもの
」につい
てこれま
で以上に
広く、深
く考える
ことがで
きるよう
になった
ような気
がします
。
そして、
「日本(
人)には
合わない
」って意
見もある
とは思う
けど、握
手やハグ
って文化
を日本に
も広げて
いきたい
な、とも
思ったり
。
相手の気持ちが真っ先に来るのはあたりまえです。
でも、押し付けがましくない程度に、先陣を切ってみよう。積極的に握手を求めていこう、と思っています。
Happy Collaboration!