来楽暮玲子とインタラクション・デザイン
オリジナルはこちら(2013/08/16)
これまでインタビューなんて受けたことなかったんですが、最近、立て続けに3回インタビューを受けました。もちろん、テーマはエンタープライズ・ソーシャルネットワーク(ESN)です。
やっぱり、最近また一層ESNへの注目が高まってますね。
それぞれのインタビューでいろいろな質問を受けましたが、毎回聞かれたのが来楽暮玲子(こらぼ れいこ)さんのことでした。
こんな感じで: 「で、具体的に彼女はどんなことをされたのですか?」
そこで今回は、来楽暮玲子のマネージャー兼スポークスパーソンを務める私が、彼女が「チャレンジ司令官」を名乗り実行したキャンペーン「カウントダウン・チャレンジ」で具体的にどのようなキャンペーンやアクションを実施したのかを紹介しようと思います。
あ、「来楽暮玲子って誰?」なあなたは、こちらのdeveloperWorksや、ProVisionの記事を読んでくださいね。
- (PDFファイルへのリンクです) 『社内ソーシャルを根付かせる方法 ─Webマーケティングを活用したイノベーション基盤への道のり─』 http://ibm.co/pvpachi
「あたし、終わったことはドンドン忘れる前向き体質なの♪」
これは今回の記事を書こうと玲子に相談した際の、彼女の言葉です。
何が言いたいかというと、キャンペーン「カウントダウン・チャレンジ」がIBM社内で実施されてからすでに2年以上が経ち、私たちの記憶の中でもいくつかの出来事が混ざりあってしまっていますよ、ということ。
不明瞭な記憶しかない部分もありますよ、という「言い訳」を、事前にしておきたいということです。
それでも、ここで紹介するキャンペーンのいくつかのケースが、ESNの推進方法にお悩みの方には参考になるのではないかと思います。
ぜひ、取り入れられそうなエッセンスがあないか、または自社用にアレンジできそうじゃないかを検討してみてください。
■ファイル+プロフィール・ボード
以下、大まかなキャンペーンの流れです。
1. キャンペーンサイトにあるキーワードを提示し、それをヒントにESN内を検索してファイルを見つけてダウンロードするように司令。
2. ファイル文書内にて以下の指示を司令:「自分を動物に例えると何だと思うか」をファイルにコメントとして付けてね♪
3.コメントに書かれた動物名をミドルネームにして、コメントを書いてくれた人のプロフィール・ボードに玲子からのお礼のメッセージを記載。周囲の人の興味を喚起してキャンペーンサイトへ誘導
■ブログ&プロフィール・ボード
以下、大まかなキャンペーンの流れです。
1. 社内イベントのお知らせページに「イベントに期待していることをブログに書いてね♪」と依頼。
2. ブログを書いてくれた人の同僚や友人のプロフィール・ボードに、「おすすめブログ」として玲子がブログを紹介。コメントや推奨ボタンのクリックを奨励。
3.ブログを書いてくれた人にお礼のメッセージ。その際、キャンペーンの本質的な狙いや推進に苦労していることを伝え、知人友人にも紹介してくれるように依頼。
■プロフィール・ボード
以下、大まかなキャンペーンの流れです。
1. キャンペーンサイトにて、IBM社内のESNで体験した「良かったこと」を玲子のプロフィール・ボードに書いてもらうよう依頼。
2. 1人でも2人にでもいいから、オフラインの場で同僚や知人に玲子のボードに書きこみしたことを伝えるよう依頼。
3.1,2を完了したら自分自身に「チャレンジ完了!」タグを付けてもらうよう依頼。その人たちには特製来楽暮玲子ステッカーをプレゼント。さらに、ステッカーを貼ったところを写真に取り、ブログでの公開を依頼。
こうして言葉だけで表現しようとするとなかなか難しいですね…。
それでも、なんとなくでもイメージしてもらえたでしょうか?
いくつかポイントを書いておきます。
ポイント1:
1つのやり取りが次の行動につながるようにインタラクションをデザインしましょう。
反応してくれた相手には詳細情報や内情を伝え、精神的に「推進する側」に近づいてもらうようアプローチし、仲間になってもらうようにお願いしましょう。
ポイント2:
1人とのやり取りが周囲に波及するようにインタラクションをデザインしましょう。
当たり前のことですが、直接知っている人の書き込みの方が、社内の知らない誰かの書き込みより興味深いものです。書き込みがあったことをその人の周囲に伝える方法を考えましょう。
ポイント3:
ESN内にとどまらず、オフラインのイベントや場所、人とのつながりと組み合わせましょう。
多くの職場で仕事にメールや電話、対面などさまざまなコミュニケーションツールや手法を使うように、仕事も職場もオンラインとオフラインは地続きです。オンラインとオフラインをつなげ、循環させましょう。
「コミュニケーションの活性化 → コラボレーションの深化 → イノベーションの醸成」に、エンタープライズ・ソーシャルの力を!
Happy Collaboration♪
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