オリジナルはこちら(2015/11/7)
昨日は「cybozu.com カンファレンス 2015 変える覚悟、変わる覚悟。」に行き、『【サイボウズ青野が訊く】星野リゾートの組織論』を聞いてきました。
4年前に星野佳路さんの話しを聞いてから(『星野リゾート代表 星野さんの話(Lotusphere Comes to You 2011 Tokyo会場から』)、その後もインタビュー記事などを追ってはいたのですが、改めて生Voiceで星野さんの話を聞き「フラットな組織文化」と「人と会社のかかわり」についていろいろと考えています。
自分にとって、これからも何度も何度も考え続けていくテーマだと思っているで、記録として講演中に取ったメモを少しリライトしてアップしておきます。
■フラットな組織文化
まず、文化というのは道具のように「これをすればこうなる」というものではない。
フラットな人間関係がなければフラットな議論ができない。日常からフラットであることが必要。
フラットな議論ができれば間違った決定になる可能性が減るし、難しい局面になったときには議論に加わった仲間はサポートしたくなるもの。
議論の場では、正しくないかもしれないことや思いつきも発言できるほうがよい。そこに必要なのがフラットな関係。
「休憩室の愚痴」をフォーマルな議論の場にあげてもらわなければならない。そのためにはそれが「損にならない」ことを証明し続けていく必要がある。
フラットな関係ができあがると、トップも「正しいことを言わなきゃいけない」と言うプレッシャーや思い込みから解放される。
フラットな議論、フェアな議論をするには、議論に参加するメンバーに情報格差があってはならない。
ディスカッションタイムは完全にフラットな場 / ディシジョンタイムは決定権を持っている人が尊重される。
「フラットな組織文化」と「権限委譲」は相互補完関係。文化ができていなければ安心して委譲できない。 ※ただし「委譲」はそもそも上下関係の中で起こることで、実際には委譲していない。
『任して任さず(by松下幸之助)』任せるけど思ったことは全部言う。
■人と会社のかかわり
スタッフのモチベーションを高める施策と、マーケティング効果がでる施策は一致しないことが多いもの。
「売る(マーケティング)」以前に「姿勢・環境(モチベーション)」を高めるほうが、結果につながることが多いのがサービス産業。
モチベーションを高め維持している上でこそ、売るの施策を効果的に進められる
伸ばすより発揮 - 誰もが能力を「伸ばしたい」と思って会社とかかわってるわけじゃない。情熱のあるところで能力を発揮してもらうことの方が大事。
こうした「組織哲学」も、正解はすでに教科書に書かれていたりする。私の教科書は組織論の大家、ケン・ブランチャードの著書。
星野さんのようにトップの立場にいなければできない「組織改革」ももちろんあるわけですが、リーダーシップを「どんな立場のどんな人にも発揮できる、周囲の態度や行動に影響を与える対人影響力」と捉えれば、組織改革におけるリーダーシップの発揮のしかたや貢献のしかたも人の数だけあると言えるのではいでしょうか。
Happy Collaboration!