読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

Pachi's Blog Annex ~自薦&自選よりぬき~

『Pachi -the Collaboration Energizer-』の中から自分でも気に入っているエントリーを厳選してお届けします♪

読書メモ - 『ライフシフト』と『リブート』『働くことの哲学』

オリジナルはこちら(2017/1/30)

 

資産とは、ある程度の期間にわたり恩恵を生み出せるもののこと(…)使用したり、放置したりすれば、価値が減少する

–当たり前に聞こえるこの言葉も、資産の意味するものが「友人関係」「スキル」「健康」「評判」だと聞いたら「え?」と思う人も少なくないのではないでしょうか。

 

私も以前はそうだったのですが、無意識のうちに、資産や資本とはお金に代表される「有形の資産」だけを指すものと考えていませんか?

そんな風潮に一石を投じるのが、『ライフシフト 100年時代の人生戦略』です(冒頭の資産に関する一文も、ライフシフトからの引用です)。

 

多くの著名人が書評を書いている大ベストセラーなので内容を紹介するまでもないと思いますが、私なりにものすごーく手短に書くとこういう本です:

 

ミレニアルズの平均寿命が100歳以上となり激変し続けるのが常態となった社会においては、「無形の資産」は「有形の資産」と同じくらい重要。

なぜなら、激変する社会においては、お金という有形資産を生みだすのに必要とされるスキルや知識を得るにも、あるいは有形資産に頼り過ぎずに生きていくのにも、無形の資産が鍵となるから。

 

本では、3人の年代の異なる自分物のライフ・ストーリーを随所に挟みながら、それぞれがどう生きて老いていくかを、その時代に必要な考え方ややり方とともに紹介しています。

さまざまな視点や観点から多面的にライフが分析される中で、私が1番面白さを感じたのが、資産の定義や価値を丁寧に今の時代に合わせて見つめ直している第4章『見えない「資産」 お金に換算できないもの』です。

私なりに第4章のポイントを書いてみます:

 

平均寿命100歳オーバーの社会では、引退までの期間が大幅に延長される。そこでは20代前半までに得た教育をベースとした職業や職能だけで乗り切れる人は極一部で、勤労期間内にマイナーチェンジではなく、大規模なリブート(バージョンアップ)が必要となる人がほとんど

→ リブートを見事にやってのけるのに必要となるのは、有形資産だけではなく無形資産。再教育期間にポジティブさを損なうことなく精神・肉体的な健康さを維持したり、自分を見つめ直す期間に周囲からアドバイスや支援を受けるには、社会関係性資本(ソーシャル・キャピタル)や評判が重要な役割を果たす

→ 何回のリブートを選択する、あるいは必要とするかは個人により異なるが、皆の究極的な目的である幸福に近づくためには、アイデンティティ・キャピタル(正しい自己認識と価値創造活動)は欠かせない

 

ライフシフトには出てこない言い回しや概念も、ひょっとしたらいくらか混ざっているかもしれません。

それは、今年に入ってから、生きるということと働くということを深く考えさせる3冊の本『リブート』『ライフシフト』『働くことの哲学』を続けて読み、その根底に流れているものに共通性を感じたからです。

 

「お金は重要」だが、「お金こそが重要」ではない
「仕事は重要」だが、「仕事こそが重要」ではない

 

この考えを、疑似体験的に、経済学と心理学的に、そして哲学的に(ある程度は)深く考えされられた3冊でした。

 

ライフシフト

再起動 リブート

働くことの哲学

 

働かされて暮らすには、人生はあまりに長い(そしてさらに伸びている)ですよね。

もがいてももがいても、ひょっとしたら結局「金の奴隷」からは一生逃れられないのかもしれません。

 

ただ、例えそうであったとしても、それをどう受け入れるかを決められるのは他でもない自分だけです。

奴隷化しない人生を送るためにも、これからも時間や情熱を投入し、アイデンティティ・キャピタルを磨いて豊かなソーシャル・キャピタルを育んでいくことに一層の力を注いでいこうと思います。

 

「いや待って。でもパチってもうアラフィフだよね? 100年ライフ世代じゃないじゃない」
—そう思われる人もいるかもしれませんね。

でも、旧くから私のことを知っている人はご存知かもしれませんが、私は20代の頃から自分が100歳以上まで、おそらくは135歳位まで生きるんじゃないかという予感めいたものを持っているんです。

 

そんな私にとっては、「探求を続け、身軽であり続け、先送りできる決定はどんどんと先送りしていくミレニアルズ」として描かれるジェーンが、ライフシフトで描かれる3人の中では一番自分に近い世代なのです。

そして彼女の南米でのアイデンティティ・キャピタル磨きの話は、私にとっては30過ぎまで探求を続けてきた自分を肯定されるような思いがしました。

 

最後に、ここまで書いてきたものとはつながらないところがあるかもしれませんが、ライフシフトの中で私が自分の脳ミソに刻み込みたいと思った部分を何カ所か引用して終わろうと思います。

 

■ 変身のプロセスが受身の体験ではないことも明白だ(…)私たちは、考えることではなく、行動することによって変化に到達する。そうした新しい経験に対して開かれた姿勢こそ、変身資産に活力をもたらす。

 

■ 遊びとは、なにをするかではなく、どのように行動するかに関わる概念だ(…)「はしゃいで跳ね回る」とは、歩く代わりにスキップし、最短距離ではなく景色のいい行路を選び、目的よりも手段を重んじること。それは、放漫、過剰、誇張、非効率の世界だ(…)旅の期間など、遊びを実践するとき、ジェーンは自分の本当の思いに気づき、直感が語る言葉に耳を傾ける余裕をもち、その言葉に従うことにより、即興で行動する。

 

固定観念と偏見を打破する手立ての一つは、集団間の接触を増やすことだ(…)異なる年齢層の人たちが共通の経験をし、それを通じておそらくは友情をはぐくむからだ。こうして、高齢者が「別世界」の住人という状況は変わりはじめるだろう。

 

■ この世代は、無責任だとか、権利意識が強すぎるなどと批判されることが多い。しかし、そうした行動は明らかに、人生という長旅を始めるにあたって自己意識に投資しようとする姿勢とみなせる。ジェーンたちは、人生のさまざまなステージと移行期間の構成を決めるうえで、自己意識が非常に大きな意味をもつとよく理解しているのだ。

 

ぜひ、皆さんも『リブート』『ライフシフト』『働くことの哲学』の3冊をセットで読んでみてはいかがでしょうか。

Happy Collaboration!