Pachi's Blog Annex ~自薦&自選よりぬき~

『Pachi -the Collaboration Energizer-』の中から自分でも気に入っているエントリーを厳選してお届けします♪

一人じゃ学びも限定的だし、ヒュッゲも味わえやしない

オリジナルは こちら(2018/3/6)

 

デンマークでの学びを言語化しようシリーズ第3弾です。

前回はこちら: Noを突きつけろ – クリエイティビティーもポジティブさも後天性

 

時は戻ってロラン島1日目。

森の幼稚園で子どもたちの様子に強い衝撃を受けた後、私たちはデンマークで最大のオーガニックファーム<クヌセンルン>を訪問して最高に美味しい肉とチーズのランチをいただき、それからこの農場を全面有機栽培へと大変身させたオーナーのスザンヌさんの案内で広大な農場を視察させていただきました。

 

f:id:dubbed_pachi:20181016001300j:plain

 

4代目オーナーのスザンヌさんの話はとても本質的かつホリスティックで、その<農場経営>に対するアプローチが、<都市と地方の関係>、<持続可能性と商取引>、<効率性と競争>などさまざまな社会課題に包含的に答えるものとなっていることに驚きました。

ただ、この後、旅のあちこちで「ホリスティックな視点」を感じる機会があり、おそらくそれがデンマーク社会の特徴なのかもしれません。

 

すべてを循環させて廃棄物を極小化し、丁寧なプロセスで高価さに納得がいく体験を与え、人々が憧れる場づくりをして雇用も生みだす。

— このクヌセンルンのやり方は、国際的なビジネスの一線を歩き続けてきたスザンヌさんが、実際に農場を継ぐと決心するまでの10数年の間考え続けてきた結果だそうです。

 

古くからある農業にイノベーションを取り入れ、大きな付加価値を生みだす流れを作りあげたスザンヌさんには、まだまだたくさんのアイデアがあるようです。

すでに一部の商品は日本にも輸入されているようですが、これからきっと、クヌセンルンの商品だけではなくアプローチ自体も日本に広まっていきそうな気がします。

 

f:id:dubbed_pachi:20180219163238j:plain

 

牧場の動物たちやどこか芸術的な製粉工場を後にし、0年生から9年生までの生徒たちが勉強する、日本の小学校と中学校を足したような公立の義務教育学校を訪問しました。

義務教育学校では、見学の受け入れをしてくれた先生との90分ほどの対話と、それから7年生の授業を見学させてもらいました。

 

幼稚園で十分ショックを受けていたとはいえ、義務教育学校でもたくさんの衝撃を受けました。

ここでは、私の心に一番強く残った先生との会話と、7年生の生徒の言葉をそれぞれ1つずつ紹介します。

 

「先生に質問です。デンマークの学校では民主主義をもっとも大切なものとして教えているとのことですが、民主主義とは具体的にどんなことなのでしょうか。何を意味しているのでしょうか?」

「民主主義とは、全員が平等であるということです。先生と生徒は対等だし、先生の意見も子どもたちの意見も同じように尊重されなくてはなりません。それが、デンマーク人が小さな頃から教えられ、大切に実践してきている民主主義です」

 

「学校での勉強は大好きだよ。教科書を読んで一人で勉強するのもありだけど、それじゃ一つの学び方しかできないからね。同じものを読んでも、教室で友だちやグループでそれをどう受け取るかについて対話をすることで、違う見方を学べるだろ」

「グループワークだと、それぞれみんな得意なところが違うから、組み合わせたりしてもっといいものにすることができる。苦手なところも助けてもらえる。これが学校のいいところさ」

 

f:id:dubbed_pachi:20181016001334j:plain

 

その晩、コペンハーゲンからの移動を含めロラン島での移動をすべてサポートしてもらっているドライバーのアネーテさん(5人の子どもとすでにお孫さんもいるという40代のお母さんで、とっても良い人でした!)と、ツアーアレンジをしていただいたニールセンさんと、私たちは9人でレストランに行き、見たものや体験したものをみんなでシェアしました。

とてもリラックスしつつも、でも少し日中の興奮を引きずって我も我もと夢中に話す私たちの間に、笑顔のアネーテさんが何度も「スコール」というデンマーク語の乾杯の言葉で割り込んできました。

その度に、なんだかとても微笑ましくて優しい、なんとも言えない気分に…。

 

積極的に感じの良い時間を生みだし、一緒にそれを味わおうとする心の持ち方が、その場のみんなにシンクロするのを感じる暖かい気持ち。

たかだか一週間デンマークにいただけの私が書くことでは、正直ないのでしょう。でも、なんだか、あれがヒュッゲなのかなって…。

あっているのかどうかは知らないけど、私にとってのヒュッゲはもう決まりです。

 

 

アネーテさんに、今日7年生に聞いた言葉を伝えると「いいこと言うじゃないその子。でもまったくその通りよね」と答えていました。

その後一つ、質問をしてみました。

 

「アネーテさん、デンマークの職場では、社員同士とか同僚の間での競争ってあんまりないのかな?」

「競争? ないわよ。同じ仲間同士だからね」

「でも、同期の中で、自分の方が優れていることを証明しようとする人だっているでしょ?」

「そうね。100人いれば2,3人はそんな人もいるわね。でも、そういう人はできるだけ早く排除されるのよ。だって、その人たちのせいでものすごく非効率的になるから。助け合う方がよっぽど効率的だわ」

 

たくさんの人に聞いて回ったわけではないけれど、<競争よりも助け合い>と言うキーワードも旅の間に何度か耳にしました。

その最初がこの日のアネーテさんでした。

 

Happy Collaboration!