Pachi's Blog Annex ~自薦&自選よりぬき~

『Pachi -the Collaboration Energizer-』の中から自分でも気に入っているエントリーを厳選してお届けします♪

オリジナルはこちら

 

ちょっと前に郵便ポストに「ファンをはぐくみ事業を成長させる 「コミュニティ」づくりの教科書」が入っていて「あれ?」と思っていたら、最後の方にアンケート回答サンクスコーナーに自分の名前を見つけました。そうだった、数カ月前にアンケートに答えていたことをすっかり忘れていました。


藤田さん、あずさん、ありがとうございます!

すでにたくさんの人が書評を書かれていますね。いかに、コミュニティへの関心が高まっているかを感じます。

いくつか読んだ書評の中で、包括的に内容が捉えていて一番全体感が分かるのは、本の中にも登場するソーシャルカンパニーの市川さんのnote [書評]コミュニティ運営する(しようとする)人待望の一冊〜『「コミュニティ」づくりの教科書』 かなという気が個人的にはしました(← なんか偉そうだな、おれ。)。

 

ここからは少し内容について書きます。

タイトルに「教科書」とあるように、まさに教科書的にコミュニティ周りのことが網羅された内容となっています。

守破離」という言葉がありますよね。

  • : 師の流儀、王道の型を習い、既存の型を『守る』こと。
  • : 師の流儀、王道の型を極めるのと同時に、他の型も研究し試すこと。既存の型を『破る』こと。
  • : 研究を集大成し、自分の型を編み出すこと。既存の型やアプローチから『離れる』こと。

コミュニティの周辺にあるさまざまな事象のうち、コミュニティ・マネージャー、あるいはコミュニティ・スポンサーやコミュニティ・リーダーたちが知っておくべき(そして対処できるようになるべき)ことがらがしっかりと書かれていて、コミュニティにおける「守と破」が揃っていると思いました。

そして特に、今この状況の中、オンラインでのイベント開催について多くのページを割いてポイントを伝えてくれているのはとてもありがたいです。「この部分を手元に置いておきたい!」って人もいるんじゃないかな。

 

そしてタイトルからもう一つ。

「ファンをはぐくみ事業を成長させる」とあるように、ここで語られるコミュニティはビジネスコミュニティです。

「ビジネス…じゃあ関係ないや」と捉えてしまう方もいそうですが…ちょっと待って!

読んでいて、どんなコミュニティにおいても重要な要素である「コミュニティ・マインド」にとても気を配りながら書かれているなってことを随所に感じました。コミュニティを語る上で一番大事なところだと思っているのですごく共感。「分かってるじゃん!」って感じです(← だから偉そうだなおれ)。

そんな風に読み進めていくと、本の終盤にずばり「コミュニティ思考」という章が立てられていました。そしてコミュニティ・マインドが、なぜ今、そしてこれから重要なのかがしっかりと解説されていました。分かってるじゃん!(← 偉そう過ぎる何様のつもりおれww)。

 

ただ不満もあって。

「オンラインでのイベント開催と同じレベルで」までは要求しないけれど、もう少し「イベント以外」、つまりコミュニティの「平時のコミュニケーション」という部分が、もう少し語られても良いのではないか? と感じました。コミュニティー・メンバーのオンライン・コミュニケーションの部分です。

コミュニティに「ハレとケ」はつきものですが、イベントという「ハレ」はいろんなバリエーションをカラフルに紹介しているのに対し、ケがあまりにモノトーンというか…。

 

あずさんと藤田さんという、お二人の魅力と強みがたっぷり感じられるところにフォーカスすることこそがこの本の差別化なのだろうとも思うので、理解はできるのですが。でも「教科書」であれば、著者に市川さんを加えてそこまで踏み込んでもよかったのかも? なんて。

イベント自体をオンラインコンテンツ化していくことは間違いなくコミュニティのカルチャー形成に大きな影響を与えますが、平時におけるオンライン・コミュニケーションはその土台となるものじゃないかな? って。コミュニティーに興味を持った人が常連への道を歩むかどうかって、そこで決まることも多いんじゃないかな? って。

そんな風におれは思っています。

 

ところで、いくつか目にした書評であまり触れられていないように思えたのが、個人的に一番おもしろかった『4章 コミュニティの危機を乗り越える』の最後の『「ピンチ!」の乗り越え方』です。

ビジネスコミュニティならではの危機が、ピンチ1〜5としてしっかり取り上げられています。

  • ピンチ1: 理解のある上司が異動する
  • ピンチ2: 組織体制の刷新で社内応援団が不在に
  • ピンチ3: 業績悪化でコミュニティ活動が続けられなくなる
  • ピンチ4: コミュニティ運営者の退職や異動
  • ピンチ5: 事業の縮小や撤退に伴うコミュニティの解散

 

めっちゃ「それな!」で、数年前、がっつりビジネスコミュニティを運営していた頃のことをいろいろと思い出しました。

この本が3年くらい前に出ていて、ここに書かれている対処法をしっかり理解していたら、自分の行動ももう少し違ったものになっていたかも…? な〜んてことも思ったり。

対処法は…ぜひ本を手にとって読んでみてください!

 

それから巻末の「イベントを盛り上げる神ワザ101」。右開きの本で横書きで、なのにページは左から右へ流れるという不思議さ…。初めて出会いました。これってある種の「暴挙」だと思うんだけど、きっと意識的だと思うんですよね。何か狙いがあるのかな? めっちゃ気になるので今度聞いてみよう!

 

そうそう。最後にもう一つだけ。

「ビジネスコミュニティ」の中で、さらにエンジニアや開発者にフォーカスしたコミュニティについて学びたければ、『DevRel エンジニアフレンドリーになるための3C』をオススメします。

関係性の結び方や強み方に関しては、テクノロジーデベロッパーならではの部分もありますが、プロセスやフレームワーク、そしてKPIの設定の仕方にはそれ以外のコミュニティにも参考になる部分がたっぷりだと思います。

ある程度の経験を持つコミュニティ・マネージャーやリーダーで、守破離の「破」を意識している人には、もしかしたらこちらの方が学びどころが多いかもしれないですね。

 

Happy Collaboration!