読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

Pachi's Blog Annex ~自薦&自選よりぬき~

『Pachi -the Collaboration Energizer-』の中から自分でも気に入っているエントリーを厳選してお届けします♪

1%ルールの終焉(または社内ソーシャルの過去・今・未来)

オリジナルはこちら(2014/3/7)

 

前回のブログ記事社内ソーシャルの過去・今・未来(またはWeb2.0と社内Mixiと1:9:90)』では、「社内ソーシャルの過去・今・未来」というタイトルにもかかわらず、ほぼ「過去」だけでボリューム過多になってしまいました

今回は、今と未来について書こうと思います

 

イメージ

 

 

■前回の振り返り - 1%ルール(1:9:90の法則)の壁

 

「今」を見る前にまず、前回の最後の部分をざっと振り返ります。

社内ソーシャルに「1%ルール(1:9:90の法則)」が当てはまり、かつ全社員が対象ではなく、一部の登録ユーザーだけがその母数となっているのだとしたら、発信者の100倍に届き、社内に影響を与える可能性がある」という1%ルール擁護派の言葉に疑問を投げかけられるのも無理はない…という話を書きました。

 

それでは、実際にどうすれば1%ルールを打ち破り、1:9:90の法則を変えることができるのでしょうか? なにが大きな流れを起こすのでしょうか。

これまでも何度か、その方法を「運用面からのアプローチ」や「エナジャイザーとしてのスタンスや心構え」という観点で書いてきました(※)が、今回はプラットフォーム、あるいはシステムの特性という観点から書いてみます。

 

※昨年書いたものの中からいくつか:

 

 

■「1:9:90」が「10:20:70」に変わったワケ - そこにもここにも…!

 

どうすれば1%ルールを打ち破られるのか。

ここでは、一般的なソーシャルウェブ界隈の話と、IBMの社内ソーシャルの話を交えながら考えていきます。

 

ソーシャルWeb界隈では、数年前から「1:9:90の時代は過去のもの」と言われています。

WikipediaやYoutubeは1%ルールを代表するサービスと言われていましたが、その後Twitterや初期のFacebookの登場により、発信のハードルがまず極端に下げられました(テキスト以外にも、写真だけ、リンクURLだけというさまざまな形で発信ができるようになりました。発信の形が、事前準備を前提とするものから、より反射的で「今」を切り取るタイプに変わっていったという言い方もできるでしょう)。

これにより、「1」への参入障壁はかなり低くなりました。

 

そして2009年(日本では2010年だったかもしれません)、Facebookのあらゆるところに「いいね!」ボタンが実装されました

これにより「9」の参入障壁が極端に下がった…いや、下がったと言うよりも破壊されたと言った方が良いかも知れません

それくらい、最初の発信だけではなく、それに対するコメントや写真などに対して「いいね!」ができるようになったことの意味は、とてつもなく大きなものだったのです。

 

この意味するところがきちんと理解されていないのではないか? と私は思っています。なので少し詳しく説明させてください。

 

イメージ

 

かつての「1:9:90の世界」では、賞賛を受けることができたのは、もっとも労力の大きい「1」を成し遂げた人だけでした

その世界では「1」を労ったり、建設的なフィードバックを行ったり、ユーモアを表したりしても、「コメントに対するコメント」などの形で賞賛を受けることは極めてまれで、承認欲求を満たされることがほとんどなかったのです

 

ところが、コメントに対するいいね!が実装され使用されることで、多くの「9」の人たちは、自分のちょっとしたリアクションにも価値が認められる経験を味わいました。

とりわけ、最初の発信者以外から「いいね!」を貰った人たちは、それまでの1対1の与え与えられる「承認関係」から、より多数による他方向性の「承認関係」が築かれる場であることを感じ、理解していきました(おそらくは無意識に)

 

これが、とても難しかった「9」の人たちのモチベーション維持に、大きな役割りを果たしました(ある意味「1」の人たちは、発信に対するモチベーションが相当強い人たち、ということもできますから)。

こうして、小さなリアクションでも、(隠れた?)承認欲求が満たされ、かつ新たな展開や広がりに寄与できることを知ったり経験した「9」の人たちの活動は継続的なものへと繋がり、そこからさらに「1」に昇格していくことは想像に難くないと思います

 

つまり、「いいね!」がコメントにも付けられることが意味したのは、1:9:90の「9」を「1」へと導くことだったのです

 

そしてこの動きは、「90」の人たちにとっては、発信者をグッと身近な存在に変えていくものとなりました。

これまで身近にいなかった、あるいはいたとしても相当な変人だった発信者の存在が、身近な仲間たちへと変化したのですから。

 

その結果、これまで傍観者でしかなかった人たちが、かつての「9」へと変貌していきました。やはり、身近な仲間が発信していれば気になるものですし、書いている内容も自分に近いテーマが増えていきますからね。

そして、「1:9:90」は「10:20:70」へと変化していきました。

 

と、ここまで書いてきたこととまったく同じことが起こったのIBM社内でした。

 

正式導入後の最初の数年、「1:9:90」に近い数字だったIBM社内ソーシャルのユーザー分布に大きな変化が表れたのは、IBMの社内ソーシャル・プラットフォームのそこかしこに「いいね!」ボタンが付けられ、しばらくしてのことでした。

それまでにも以前からブログやつぶやき、ファイルやWikiページに「いいね!」ボタンは付けられていましたが、それに対して寄せられたコメントにも「いいね!」できるようになり、大きな変化がもたらされたのです


イメージ

 

 

■過ちとは繰り返されるものである

 

ここまで書いたところで前回とほぼ同じボリュームになってしまいました…。

 

『人が同じ過ちを繰り返す原因、というかそのことを嘆く理由は、むしろ「過ちは繰り返さないはず」という単純な思い込みにある

 

なるほどまさにそうだなぁ。なんて感心しつつ、もう一度次回、この続きをIBMの社内ソーシャルを材料に「未来篇」として書こうと思いま

 

Happy Collaborations!